気ママにしゅふろぐ

0歳児の赤ちゃんの育児をしているはじめてママの日々・・・♪

内科と外科 看護師の違いと向いている人

こんにちは。くりいむぱんだです。

私は今は育児をしながら専業主婦をしていますが、妊娠するまでは看護師として働いていました。病院で6〜7年程度働いた後、小規模多機能という老人介護施設に転職して1年程度働きました。

(小規模多機能のことについては以前記事に書いたので、興味のある方は読んでみてください。↓↓)

 

kuriimupanda.hatenablog.com

 病院で働いていた頃は、新卒で内科病棟に配属され、その後3年ほどが経ち、外科病棟に異動して働きました。どちらも夜勤ありの三交代勤務で毎日かなりのハードワークでした。ものすごく忙しい時は半日弱ほどずっと、飲まず食わず座れずで走り回っていたくらいです・・・(>_<)

どちらも忙しくて大変でしたが、同じ病院の同じ看護師の仕事でも内科と外科とで畑が違えば、働く人や患者さんの雰囲気、業務内容などもいろいろと違う点はたくさんありました。今回は私が内科と外科の両方で働いてみて感じたことをもろもろ書いていきたいと思います。これから看護師として就職や再就職を考えている方の参考に少しでもなればと思います。

 

      f:id:psaori:20180825085045j:plain

内科と外科の業務内容の違い

f:id:psaori:20180825090248p:plain

まず業務内容についてですが、内科は一般的に手術がなく、検査や他科の受診以外はほとんどが病棟内で済ませられる業務になってくるのでその点は楽でした。 これが外科だと手術が毎日1件は必ず、多い時で3~4件はあったので、病棟内で自分の受け持ち患者さんをみながらも手術出しやお迎えの連絡があればすぐに行かないといけないので、外科病棟は常にバタバタとしていました。緊急入院からの即手術のパターンの時などは本当に慌しかったです。

ですがかといって、内科の方が楽で外科の方が大変だったという訳では決してありません。内科にいた頃は病棟内で済まされる業務がほとんどでしたが、予期せぬ急変が多いのは断トツで内科でした。基本的に外科よりも内科の方がご高齢の方が多かったという点も関係してきているのだと思いますが、昨日までは元気にお話できていたのに、次の日には呼吸も自分でできなくなって人工呼吸器につながれるというような患者さんもたくさんみてきました。急変があると一時的にすごくバタバタとなり、ある程度落ち着くとまたいつもの静かな雰囲気に戻るといった波のある感じが内科でした。

バタバタ感の度合いでいうと、外科の方が日々一貫としてバタバタしていましたが、内科は急変などの生死に関わることで一時的にすごくバタバタとなり緊張感を伴うバタバタでした。このように内科と外科とでは忙しさの種類が少し違っていました。

また、外科は傷やドレーンの状態など、観察すべき点が目に見えることが多かったですが、内科は悪い部分が目に見えない分、患者さんから症状をきいて得た情報や血液検査のデータなど、より様々な点から患者さんの体の具合をみてアセスメントしていかないといけない点が難しく感じました。内科の病気は目に見えないところが多い分、状態を頭の中で整理し把握していくのが難しかったです。でも勉強したり経験を積むことでそれが徐々に分かってくると楽しくもありました。

内科と外科の雰囲気の違い

f:id:psaori:20180825090450p:plain

これは病院にもよると思いますが、内科は落ち着いていて静々した感じだけれどピリッとした緊張感が常に漂っているようなイメージ。外科は常にバタバタとしていて周りがザワザワしているようなイメージだと私は感じました。

まず内科の朝は静かに始まります。上記でも少し書きましたが、内科にいた頃は病棟内で済ませられる業務がほとんどでした。そのため朝各々が自分の受け持ち患者さんの情報をたんたんと静かに収集して、9時になればみんなで集まりカンファレンス。それが終われば各自自分の受け持ち患者さんのところに順番にラウンドしていきます。もちろんラウンド中に何かトラブルがあったり、一人で対処できないことなどがあった場合は、お互いに協力し合わないといけないのですが、基本は自分の仕事は自分でするというような「自己完結型」という感じが内科の特徴でした。なので新卒でまだ業務に慣れていなかったり、一人でできないことが多い頃はとても苦労をしました。

外科の場合ももちろん自分の仕事は自分で責任を持ってしなければなりません。しかし、外科では手術のお迎えやその後の対応などは必然的に一人ではできない業務も多いので、自分以外の誰かの目で一緒にみてもらえるという点はとても安心できました。

一人で患者さんのところに行く場合は、あれっ?と思うようなことがあっても、自分が声を出して周りに伝えないと、何か起きていてもその情報が自分の中だけに留まってストップしてしまいます。大したことでないのならそれでも良いこともあるのですが、自分だけでなく他のスタッフにもそれをみてもらうことや、知ってもらうことで、広い視野でその事柄をアセスメントでき、より良い対応や解決策につながるということもあります。

内科にいた頃は患者さん対自分の1対1で対応することが多かったので、「大した事じゃないかもしれないけど他の人の目でもみてほしいな。」「ちょっと気になるな。」なんてことがある時は、その度に周りに相談した方が良いことなのか迷ったものです。

 

一方で、静々した雰囲気が漂う内科と比較すると、外科の雰囲気は大いに違っていました。

内科の朝は静かに始まるとお話しましたが、外科は毎日朝からバタバタとしています。むしろ朝が一番忙しい時間帯です。内科の場合は各々静かに情報収集をして時間になったら9時きっかりにみんなそろってカンファレンス開始。といった感じだったのですが、外科の場合はそうもいきません。外科では毎朝、手術後の創部の状態を観察したり、ガーゼ交換や創洗浄などの処置をする「回診」が行われていました。その回診の時間は何時からという風にしっかりとは決まっていなくて、回診担当のDrが時間が空いた時に病棟にやって来て行っていました。回診の時間になると情報収集をしていてもカンファレンスをしている最中であっても、それは一旦中断してみんな回診に周ります。自分の受け持ち患者さんのところで何か処置がある際は自分が主体になって対応し、準備や片付けなどをしないといけません。なので情報収集もまだ終わっていなくて、情報がまだ完全に把握できていないこともあるのに対応しないといけない時も多く、テンパってしまうこともありました。要領よく仕事することが苦手で割とマイペースタイプな私には戸惑うことも多くて大変でした。

そんな感じで朝の始まりがいつもバタバタとしているので、外科の場合は決まった時間にみんなそろってカンファレンスという風にはいきませんでした。手術出しに行っているスタッフ、回診後の患者さんの身の回りの片付けなどの作業をしているスタッフはなかなか看護室に帰って来れない。全員がなかなかそろわない。むしろバタバタしすぎて誰がどこで何をしているのかよく分からない状況・・・。毎朝がそんな感じでした。

 

また、ご高齢の方やもともとのベースが悪い方が多く、病棟内で亡くなる方が多いのは外科よりも内科でした。看護師を長年続けていても、患者さんが亡くなるということは、やはりいつまで経っても決して慣れるようなことではなく、その度に気持ちが少し重苦しくなりました。「私のあの時の対応はあれで良かったのかな。」「もっとこうしておけば良かったな。」などと後々考えさせられることも多かったです。

亡くなる方が多いということは当然症状の重い患者さんが多かったということです。レベル3桁(刺激しても覚醒しない)で人工呼吸器や命を繋ぎとめるためのいろいろな輸液やチューブに繋がれた患者さんも常に1〜2人は病棟内にいるような感じでした。そのような重症患者さんを担当するのは、バタバタして忙しいというのとはまた違った大変さや緊張感があり、精神的には内科の方が大変だったかなと思います。

 

内科と外科の患者さんの違い

f:id:psaori:20180825090446p:plain

上記にも少し書きましたが、患者さんの年齢としては外科よりも内科の方がより高齢化していたと思います。

私の独断と偏見も少し入りますが、内科は神経質な患者さんが多い印象でした。それと比較すると外科の患者さんはこざっぱりとした感じの方が多かったので、コミュニケーションはとりやすかったように感じます。

また、そんなことあるはずないと思う方もいるかもしれませんが、診療科それぞれで患者さんの性格に特徴があるように感じました。例えば一風変わった方が多い診療科は腎臓内科でした。明るくて病人だけどハツラツとした感じの方が多いのは泌尿器科でした。ものすごく私の個人的な印象ですが・・・。どこが悪いかによって性格に特徴がある訳ないと思われる方もきっといると思いますが、実際に看護師間で話しているとみんな似たようなことを言っていたりします。これは病院あるあるかもしれないですね・・・。

患者さんの特徴としては、外科の場合は早期に見つかった腫瘍などであれば、手術してとってしまうことでまたすぐに元気に日常生活をおくることができます。(もちろん再発したり、腫瘍が広がっていてとりきれない場合などもありますが)しかし、内科の場合は治らない病気で一度なってしまうと、一生涯その病気と付き合いながら生きていかないといけない病気も多いです。なので、内科で働いていた時は入院して治療をして一度は良くなるけれど、またすぐに悪くなって入院して・・・と、度々入退院を繰り返す患者さんもたくさんいらっしゃいました。その点外科の場合は手術して一旦日常生活レベルは落ちるけれど、またすぐに回復していって元気な顔で退院していかれるので、気持ちが良かったです。

でも内科は患者さんが入退院を繰り返していたり、入院の期間が長かったりするので、患者さんとはお互いに顔や名前を覚えて親しくなりやすかったです。外科の場合は入院期間も短く、手術して良くなれば何かトラブルが起きない限りはもう会うことはない(まぁそっちの方が良いのですが)ので、お互いにあまり印象に残らないことが多いと思います。実際私が看護師を数年続けた中で顔や名前をぱっと思い出せて印象に残っている患者さんは、内科の患者さんの方が圧倒的に多いです。

内科と外科の医師の違い

f:id:psaori:20180825090438p:plain

内科のDrも外科のDrも同様に忙しいという点では同じです。ですが、病棟内でいろいろと作業していることが多い内科のDrと比べると、外科のDrは病棟内にいる時間が短いのが特徴でした。それは外科のDrは手術があるという点が関係してきています。手術は難しいものになると半日程度かかってしまう場合もあります。また、執刀医としてだけでなく助手としても手術に入るし、緊急の手術のあった場合も対応しなければなりません。そのように1日に数件の手術に朝から立て続けに入るとなると、病棟で見かける頻度が少なくなるのも納得です。

そのため、外科で働いていた時は主治医に何か確認したいことがあっても、手術中だとすぐには確認できなくて困ることもありました。もちろん何かトラブルが起きたなどの重要なことであれば手術中でも電話するのですが、「これは手術中でもすぐに報告すべきことか、後からでも良いことか・・・。」というような事柄も多く、そんな時はどうするべきか悩みました。その点内科のDrは病棟内ですぐ隣でパソコンを打っているというような時も多く、些細なことでも報告や相談しやすい雰囲気でした。

ここからは少しばかり私の独断と偏見も入ってくるのですが、内科のDrはマジメな感じで物事をじっくり考えてから答えを出すタイプの人が多かったように思います。外科のDrは体育会系でサバサバした感じの人が多かった印象です。「○○さん、~の症状が出ているんですが。」と報告して「それについてはちょっと考えさせてください。」というのが内科のDrで、「それなら○○のお薬を処方しておきます。」とさっと結論を出してしまうのが外科のDrでした。(もちろんその事柄や先生それぞれにはよると思いますが)

また、外科のDrはお酒やお酒の席が好きな方が多いという印象がありました。内科にいた頃は忘年会などの飲み会でDrと話をする時でも、何となく仕事の延長線上という感じであんまり砕けた感じはなかったのですが、これが外科の飲み会となるとその雰囲気が多いに違っていたので、異動した当初は戸惑ったものです・・・。外科のDrはお酒の席では完全にプライベートな感じになって、普段の仕事の時とは違う変わった一面が見られたりもして楽しかったです。

まとめ

f:id:psaori:20180825090442p:plain

内科と外科の違いについて、いろいろと書きましたが、最後に私が働いてみて感じた、「こんな人が内科看護師に向いてる」「こんな人が外科看護師に向いてる」と考えた点をまとめてみます。

内科看護師に向いている人

1.マイペースに仕事がしたい

内科にしても外科にしても周りのスタッフと協力して業務することや、協調性は大切になってくると思いますが、外科よりは内科の方が病棟内が落ち着いている分、周りの状況に左右されず自分のペースで仕事ができるかなと感じました。

2.観察能力に自信ある(観察能力を身につけたい)

外科とは違い内科の病気は目に見えないものも多いので、ちょっとした症状や外観上の変化などの些細なことに気付ける観察能力がより活きてくると感じました。また、内科で日々業務することでその観察能力も磨かれてくると思うので、看護師をする上で観察能力をしっかりと身につけたいという方にも良いと思います。

3.体内のメカニズムなどを勉強するのが好き

外科の看護師であっても日々勉強しないといけないことは山のようにあります。ですが、どちらかというと内科の方が疾患についてや体内で起こるいろいろなメカリズムなどをしっかりと把握していないと、患者さんの状態が上手くアセスメントできないことが多かったです。これは分からない内はとても大変なのですが、だんだん分かってきていろいろなことが繫がってくると楽しくもなってきます。

4.コミュニケーション能力に自信がある(コミュニケーション能力を身につけたい)

内科的な疾患は治らないものや、入院期間が長期化するケースも多く、そのような場合は患者さんも非常にナイーブになってきます。そんな時でも言葉を選んだり雰囲気をよんだりして上手に声かけができる、コミュニケーションスキルに長けた方はきっと内科の看護師向きだと思います。

5.人対人の患者さんとの関係を大切にしたい

外科と比べると内科の方が病棟内が落ちついている分、患者さんとお話しできる時間はあったように感じます。また、内科は外科と比べると入院期間が長い傾向にあるため、一人の患者さんと密に関わることができました。人と関わることが好きで患者さんとの信頼感などの関係性も大切にしたいという方は内科で働くと充実感が得られるかもしれません。

外科看護師に向いている人

1.一人で黙々とよりは、周りと協力しながら仕事がしたい

外科は周りと協力しながらでないとできない業務も多いので、一人で黙々と仕事をこなしていくよりは、周りと声を掛け合いながら仕事したいという方に向いているような気がします。

2.体力に自信がある

内科にしても外科にしても、看護師の仕事はハードワークで体力が必要ですが、外科の方が日々一貫としてバタバタしている分、体力が必要だなと感じました。

3.要領が良くするべきことをテキパキとこなすことができる

外科は日常的にバタバタしているので、何かが起こるその度に頭でゆっくり考えている暇はなく、その時その時でサッと行動に移していかないと仕事が終わりません。理屈はよくは分かっていなくても、(もちろん理屈が分かったうえで行動するのが一番ですが)周りを見よう見まねして動けたり、周りの状況を瞬時に察知することが得意だったりする要領の良い方はきっと外科向きだと思います。

4.めまぐるしく変わるバタバタとした環境の中で働くことにやりがいを感じる

私は違いますが、忙しくバタバタと働くことにやりがいを感じるという方もきっといると思います。そんな方には落ち着いた静々した雰囲気の内科よりは、入院患者さんが頻繁に入れ替わったり、手術後のめまぐるしい経過が特徴的な外科で働く方が楽しいと思えるのではないかと思います。

 

以上、私が実際に内科と外科で働いてみて感じたいろいろな違いでした。

ちなみに私は、どちらかというとマイペースなのんびりやタイプなので内科向きだったのかな?と思っています。

最後まで読んでくださりありがとうございました。